良かれと思ってやってるのに、なんでうまくいかないの?
常識をわきまえていて、
優しくて、いい人。
気を遣って、先を読んで、
みんなが困らないようにするのが得意。
そういう人、多いと思います。
でも、その能力。
ちょっと過信してませんか?
今日は、
「頭で考えるより、感じて動く」
というお話です。
先日、ランチをしていた時のこと。
隣に座っていた女性が、食事を終えて、
「美味しかった〜」
という感じで、ふ〜っとひと息ついた瞬間。
お店の方が、間髪入れずに「おさげいたします」とやってきました。
ところが、その女性は、
「ちょっとせわしないな〜。もう少し置いといてくれへん?」
と、お店の方に伝えました。
その後、その女性は、空になった器を前に、ゆっくりお茶を飲んで、一服されていました。
そこで思ったんです。
お店の人からすれば、「食事が終わったタイミングで下げる」ことが、気遣いなのかもしれない。
でも、その人にとっては、「もう少し、この時間を味わいたい」だった。
同じ「気遣い」でも、心地いいことは人によって、また状態によって違う。
逆に、私が引越しで大変だった時。
さっと来て、パッと手伝って、おにぎりを置いて、すっと帰っていった近所のおばちゃんがいました。
「なんで今、それが必要やってわかったん!?」と思うくらい、ありがたかった。
これって、おばちゃんが、「引越しの時には、こうしてあげるもの」
と頭で考えて、マニュアル通りに動いたわけじゃないと思うんです。
その時の私を見て、「今、これが必要やな」と感じて、さっと動いてくださった。
つまり、気を遣うことが悪いわけじゃない。
相手のことを考えることも、
先回りできることも、
素晴らしい能力です。
ただ、
そこに「頭で考えた正解」が強くなりすぎると、ちょっとズレることがある。
「こうしたら喜ぶだろう」
「私がやっておけば、みんな困らないだろう」と、相手を見る前に、頭の中で相手を作ってしまう。
これが、
「良かれと思ってやってるのに、なんかうまくいかない」
の原因のひとつなんじゃないかなと思うんです。
じゃあ、その違いって、どこから生まれるんやろう?
私は、「氣」なんじゃないかなと思っています。
氣遣う。
氣に掛ける。
氣配を感じる。
元氣。
氣が合う。
日本語には、「氣」を使う言葉がたくさんあります。
じゃあ、「氣」って、なんなのか?
私は自分の中を流れている生命エネルギー。
それが、自分と周りとの間に気配として現れている。
そんなふうに捉えています。
これは、歩き方教室で実際に氣を養ってみてわかったことなんですが、
自分の身体に注目して、
「今、身体が楽なのか?」
「力が入りすぎていないか?」
「氣が通っている感じがするか?」
自分自身で感じ取っていく。
そして、身体が無理なく、楽に動ける状態を、自分でつくっていく。
その状態で歩く練習をします。
すると、面白いことに、
自分の身体の状態を感じ取れるようになってくると、周りのことも感じ取れるようになってくるんです。
心も同じだなぁと思います。
自分が今、
「何が嬉しいのか?」
「今、どうしたいのか?」
そこを自分で感じ取る。
そして、自分が心地よくいられるように、自分で選んで動いていく。
そうやって、自分の状態を感じ取る力が育ってくると、
相手のことも、「なんとなく、今こういう感じかな」と感じられるようになってくる。
つまり、
いい人は、頭で考えて動く。
「こうしたら喜ぶだろう」
「これをしたほうがいいだろう」
「私がやっておけば、みんな困らないだろう」と。
一方で、
氣が利く人は、感じて動く。
「今、これが必要そう」
「今は、そっとしておいたほうがよさそう」
「今なら、これを受け取ってもらえそう」って。
そして、
ここが、私が一番おもしろいなと思うところなんですが、
頭で一生懸命、
「相手は何をしてほしいんやろう?」
「こうしたら喜ぶかな?」
と考えて動いている時って、
実は、自分もけっこう力が入ってるんです。
ちゃんとしなきゃ。
失敗しないようにしなきゃ。
相手を不快にさせないようにしなきゃ。って。
でも、相手を感じながら、その場を感じながら、「今は、これやな」と動くと、
不思議と、自分も楽なんです。
相手のために頑張っているのに、自分がしんどくなっていくのではなく、自分も心地よくいながら、自然に動ける。
私は、これが「氣が利く」ということの、ひとつの感覚なんじゃないかなと思っています。
なので、なんかいつも、自分のやったことが相手にハマらないし、疲れちゃう、と感じているのであれば、
頭で考えた「正解」より、目の前の人や、その場を感じてみてほしい。
そして、
これって、相手に対してだけじゃないんです。
私たちは、自分自身に対しても、
「きっとこうしたほうがいい」
「普通はこうするもの」
「これくらい我慢しないと」
と、頭で決めてしまうことがあります。
本当は、
「私はどうしたい?」
「今、身体はどう感じてる?」
「これは心地いい?」と、
自分自身にも耳を澄ませてみたらいい。
でも、
自分の気持ちや身体の感覚を無視して、
頭で「こうするべき」を選び続けていたら、
そりゃあ、
自分の機嫌も悪くなっていきます(笑)
ごきげんラボでやっているのは、
実は、ここなんです。
氣を遣えることは、
悪いことじゃない。
むしろ、
あなたが今まで生きてくる中で身につけてきた、大切な力なんだと思います。
ただ、その力を、
「頭で相手を読んで、先回りするため」だけに使うのではなく、
まずは自分、そして相手と、その場を感じるために使えるようになる。
そうすると、
同じ「氣遣い」でも、
見える世界が、ガラリと違うものになってくるんじゃないかと思ってます。
良かれと思っているのに、
なぜかうまくいかない。
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田中りん
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