身体は、あなたが感じたことを知っている

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「別に、何もないですよ」

 

そう言いながら、身体はずっと緊張している。

 

そんなことって、ないやろか?

 

私たちは、嫌なことがあったとき、

 

「こんなことで怒ってはいけない」

「我慢しなきゃ」

「もう終わったことだから」

「大丈夫、大丈夫」

 

と、頭で感情を片づけようとします。

 

でも、感情は「なかったこと」にしたからといって、消えてなくなるわけではありません。

 

もちろん、感情がそのまま物質のように身体の中に溜まっていく、という意味ではありません。

 

けれど、感じたことを抑えたり、避けたり、表現できない状態が繰り返されると、心身のストレス反応が長く続くことがあります。

 

頭では、「もう大丈夫」と思っている。

 

でも身体は、「ほんまに?」と、まだ緊張している。

 

その状態が長く続けば、眠りにくくなったり、疲れやすくなったり、消化の調子が乱れたりすることもあります。

 

だから私は、

 

「感情をどう処理するか」よりも、

「自分が本当に感じたことと、実際の行動が一致しているか」

 

のほうが大事なんちゃうかな、と思っています。

 

たとえば、

 

嫌なのに「大丈夫」と言う。

助けてほしいのに「自分でできる」と言う。

腹が立っているのに「怒るのはよくない」と飲み込む。

本当は休みたいのに、無理して動く。

本当はやりたいのに、「そんなことしても意味がない」と諦める。

 

こういう小さなズレを、私たちは日々つくっています。

 

一回や二回なら、もちろん誰にでもあります。

 

問題は、それが自分の中で当たり前になってしまうこと。

 

「感じる」

「でも、こうするべき」(思考)

「だから感じなかったことにする」

「そのまま行動する」

 

これを何度も繰り返していると、

 

自分の感覚を、自分自身が信用できなくなっていく。

 

私はここが、とても大きいと思っています。

 

身体は、ずっと見ています。

 

「あなたは、私が感じたことをちゃんと受け取ってくれるの?」

 

「嫌だと感じたとき、ちゃんと嫌だと言ってくれるの?」

 

「休みたいと感じたとき、ちゃんと休ませてくれるの?」

 

「助けてほしいと感じたとき、ちゃんと助けを求めてくれるの?」

 

そんなふうに。

 

もちろん、感じたことを全部そのまま行動に移せばいい、という話ではありません。

 

怒ったからといって、相手を怒鳴っていいわけではない。

 

嫌だからといって、相手を傷つけていいわけでもない。

 

大切なのは、

 

「感じること」と「行動すること」を切り離さないこと。

 

感じたことをまず自分で受け取り、

 

「私は今、何を感じているんだろう?」

「本当は何が嫌なんだろう?」

「何を望んでいるんだろう?」

 

と、自分に問いかける。

 

そして、その感覚を大切にしながら、自分で行動を選ぶ。

 

「嫌だから、断る」

「疲れたから、休む」

「助けてほしいから、頼む」

「やりたいから、やってみる」

 

そんな経験を少しずつ重ねていく。

 

すると身体は、「ああ、この人は私の感じたことを無視しないんだ」と学んでいく。

 

一度で信頼関係ができるわけではありません。

 

何度も何度も、

「感じる」

「受け取る」

「考える」

「選ぶ」

「行動する」  を繰り返す。

 

その場数が、自分の身体と、自分自身との信頼関係をつくっていく。

 

そして、身体との信頼関係ができてくると、「何か感じたら、ちゃんと自分で扱える」という安心が生まれてくる。

 

私は、これが「自分らしく生きる」ということの、かなり根っこの部分なんちゃうかなと思っています。

 

根拠のない自信とも言えます。

 

ごきげんでいるというのは、

 

いつも明るくいることでも、

嫌な感情を持たないことでもありません。

 

怒ることもある。

悲しいこともある。

怖いこともある。

嫌になることもある。

 

それでも、

 

「私は今、こう感じている」

 

という自分の内側を、ちゃんと自分が見てあげる。

 

そして、その感覚を無視せずに、

 

「じゃあ、私はどうする?」

 

と、自分で選んでいく。つまり行動・表現していく。

 

その積み重ねが、「私は私を裏切らない」という感覚になっていくんやと思います。

 

身体は、ずっと知っています。

 

あなたが本当はどう感じていたのか。

 

そしてたぶん身体が一番待っているのは、「感じたことを、ちゃんと私と一緒に扱ってくれること」

 

なんだと思います。


そして、これは身体の話でもあるんです。

 

ここまで読むと、「それって心の問題なんじゃない?」と思うかもしれません。

 

でも私は、これは身体の話でもあると思っています。

 

自律神経は、心拍、血圧、体温、消化など、私たちが意識せずに行っている身体の働きを調整しています。

 

だから、慢性的なストレスが続けば、睡眠や消化、疲労感など、身体にも影響が出てきます。

 

もちろん、

 

「この感情を抑えたから、この病気になった」

 

と、病気の原因を一つに決めることはできません。

 

けれど、

 

自分の感じていることを長く無視し続けることが、身体の調整に影響する可能性はある。

 

だから症状が出たとき、

「どこが悪いんだろう?」だけではなく、

 

「私は、自分の感じていることをちゃんと受け取って生きてきただろうか?」と、自分の暮らしを見直してみる。

 

身体を整えるということは、症状だけを見るのではなく、

 

自分の身体と、自分自身との関係を整えていくことでもある。

 

私は、そんなふうに考えています。

 

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本日もお読みくださりありがとうございました。

またお便りしますね。

 

田中りん


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