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自分はちゃんとやっている、の”ちゃんと”が揺らぐ時

田中りんです。みなさんこんにちは。


少し太陽から遠い季節。内側に意識が向きやすい状態でもありますね。お家を整えたり、暮らしを見直したり、心の状態も一度じっくり向き合うのもいいですね。
心のことは見えませんから、後回しにしがちですが、いちばん最初にケアすると、暮らしが大きく変わってくると思います。

ちゃんと暮らしていても、人間関係で決して人に不愉快な態度を取っていなくても、それでもなぜだかトラブルは起こります(笑)。

も〜!これだけやってるのに、なんでこんな目にばっかり合うのだろう!私の周りには理解してくれない人ばかり。自分だけが取り残されたように孤独感に襲われる。


「私、ちゃんとやってるのになあ」

そんな思いがぐるぐると渦巻いている状態であれば、そろそろ軌道修正してください 、のお知らせですね。

大抵、とても常識のある、いい人が悩んでおられます。常識的で、正しくて、感じよく受け入れてくれる、いい人。

この方達に共通してお伝えしたいのは、
自分の意見を押し殺して相手に沿うことが礼儀正しさではない。感情を相手に伝えることは決して大人気ない行動ではない。自分にとって正しいことは相手にとっても同じとは限らない。ということです。


私のお伝えしているココロごきげんワークは、コミュニケーションの方法を伝えしていますが、相手に伝わるような言い方のノウハウや立ち振る舞いをお伝えしているワケではありません。マナーとか、ノウハウとかではなく、自分の感情を解放するために、相手にどのように言うのかをお伝えしています。

目の前の出来事で感情が揺れた時に、自分の口で相手を目の前にして何を声に出すか。相手を決して傷つけることなく、自分の現状と気持ち、そしてこうしてほしいという思いまでしっかり口に出す方法をお伝えしています。

ですので、相手に伝わるかどうかとか、理解してもらえたかどうか、スマートな伝え方だったかどうかは関係ありません。

ちゃんと必要なことを全部言い切るところまでが自分の仕事です。それを聞いて相手がどう感じるか、どう行動するのかは、相手の仕事なので一切関係ない。会話するその場が、波風立てず、情報をやり取りするだけの場だと考えていた人にとっては衝撃だと思います。

自分の声帯を震わせて、自分の思っていることを声に出して言えるかどうかが大きなポイントです。

ですので、最初はみなさん紙に書いて、震えながら、泣きながらでも伝えてもらいます。と言うとすごいこと言わなあかん、みたいに思うかもしれませんが、本音を口に出せる人からしたら、なんでそれが言えないのか不思議なくらいささやかなことです。

私がいちばん最初にチャレンジした言葉は「いつも直前に約束をキャンセルするのはやめてほしい」と言う内容。この一言を出すのに、汗ビッショリで伝えた後、倒れたのを覚えてます(笑)。

今思えば、なんでそれが言えないのか不思議なのですが、嫌な事されても「いいよいいよ」って受け入れることが器の広い大人のすることだ!と思い込んでいたので、(そうしないと、信頼してもらえないと思ってた)衝撃の体験でした。

それを皮切りに、一つづつ「あれ?」って感じたことを丁寧に伝え続けていたら、3ヶ月で目の前の世界がガラリと変わりました。そして今では、普通に会話の中で気合い入れて意識しなくても自分の本音を言えるようになりました。

毎回同じような嫌な目にあう、とのことで、お話聞いて、この通りに相手に伝えてきてください、ってお伝えするとみなさん逃げる逃げる!(笑)

やっぱりそんなに気にならないから特に言わなくてもいいかも、、、職場でこんなこと言うのは常識から外れるからちょっと、、、これ言ったら相手が傷つくから、、、常識、世間体、正しさなどの仮面で自分の感情をごまかしてしまうんです。

これは無自覚ですので、自分ではなかなか気がつきません。長期のワークでは何度も指摘して、行動に移すことでそのブロックを外していきます。

おそらく、このワークを自分なりにやってみて、何も変化がない、、、と思われる方は、いちばん伝えないといけない人には伝えてないのではないかな?

今まで散々言ってきたからどうせ言っても変わらない。私が言う立場じゃない。このくらいまあいっか。などなど。旦那さん、上司、親、などなど。みなさんどなたかのお顔が浮かびましたでしょうか?

すんなり相手に伝えられるのであれば、そもそもこんなにこじれていないのです。それなのに、いつもイライラ、プンプン、クヨクヨ、ハラハラが続いて、満ち足りた気持ちで日々を過ごせていないのであれば、伝えるべき相手に本音を伝えられてないからなのではないかな?

自分の思いを伝えてはいけない相手、場など本来はないのです。

最初は、その場で自分の思いを話すことなんてできませんが、後からでも、何度も、自分の思いを口にしていくことを繰り返しやっていくと、自然と目の前の会話の中で、口にできるようになってきます。そこまで行ったら、この学びはひとまず完了です。

社会の常識では、本音を口に出すことなんてもっての外!と思われていた人も、社会の中で、自分の足で立ち、しっかり自分を生きてる人ほど、ちゃんと本音を口に出していることに気がつくはずです。本音が言えなかった頃、理想としていた「ちゃんとしてる」と言う状態と違うことにも気がつくと思います。

想像以上に、他人よりも、自分の気持ちに注目して丁寧に扱うことにエネルギーを注いでいるのです。 それができたら、人前で話すノウハウやマナーはより一層活きてくると思います。

自分の感情の解放のために相手に何か言うなんて、信じられない!と思うかもしれませんが、それは、人間関係と感情のカラクリを知ると納得できると思います。

その話はまた次回、、、。



本日もお読みくださり、ありがとうございました。

田中りん